売掛先企業からの支払いが来月だけど、今すぐ手元に現金が欲しい。銀行からの借入が難しい場合や「大型の受注が決まり、すぐに設備投資が必要になった」、「急いで手元資金を確保したい」など、そんな時に役立つのがファクタリングです。本コラムでは、ファクタリングの詳しいメリットやデメリットについて解説します。
ファクタリングとは
ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権を売却して現金化し、資金を調達する方法です。銀行融資の場合、審査が必要で数日から数週間かかりますが、2社間ファクタリングでは最短即日で資金調達が可能な点が大きな特徴です。
ファクタリングのメリット5選
1.最短即日で資金調達できる
ファクタリングは他の資金調達方法と比べて特にスピードが速いのが特徴です。銀行融資では審査に時間がかかりますが、2社間ファクタリングでは売掛先企業の了承が不要なため、即日で資金調達が可能です。
2.自社の業績に関係なく資金調達が可能
銀行融資の審査では、設立間もない会社や赤字経営の会社は信用力が低く、審査に通らないことがあります。しかし、ファクタリングでは売掛金の支払いは取引先企業が行うため、自社の業績に関係なく資金調達が可能です。
3.売掛先企業の倒産リスクを回避できる
取引中に売掛先企業が倒産してしまうと売掛金が回収できなくなるリスクがあります。しかし、ファクタリングでは売掛債権がファクタリング会社に譲渡されるため、売掛先企業が倒産しても利用者には支払いの義務が発生しません。これにより、売掛金未回収リスクを軽減できます。
4.担保や保証人が不要
ファクタリングでは、銀行融資のように保証人や連帯保証人が必要ありません。また、売掛金を担保にするのではなく、売掛金自体を売却するため、返済義務も発生しません。これは、ファクタリングが融資ではなく売掛金の売却であるためです。
5.第三者に知られない
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があります。3社間ファクタリングでは売掛先企業の了承が必要ですが、2社間ファクタリングでは「サービス利用者」と「ファクタリング会社」の間で契約が締結されるため、売掛先企業の了承を得る必要がなく、第三者にファクタリングの利用を知られることがありません。
ファクタリングのデメリット3選
ファクタリングには多くのメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。以下に、ファクタリングのデメリットを3つ紹介します。
1.手数料が発生する
ファクタリングを利用する際には、売掛金の額に応じて手数料が発生します。手数料率はファクタリング会社や取引条件によって異なりますが、銀行融資と比べると割高になる場合があります。特に2社間ファクタリングでは、売掛先企業の了承が不要な分、手数料が高く設定されることが多いです。
2.売掛金の額が減少する
ファクタリングを利用することで、売掛金の一部が手数料として差し引かれるため、実際に手元に残る資金は売掛金の額より少なくなります。これにより、売掛金を全額回収する場合と比べて、企業の収益が減少する可能性があります。
3.取引先との関係が影響を受ける可能性がある
特に3社間ファクタリングを利用する場合、売掛先企業にファクタリングの利用が知られることになります。一部の取引先は、ファクタリングの利用を資金繰りの悪化と捉え、取引関係に対して不安を抱くことがあります。これが原因で、取引条件の見直しや取引量の減少などの影響が生じる可能性があります。
まとめ
ファクタリングは、迅速かつ柔軟な資金調達手段として多くの企業に利用されています。特に、銀行からの借入が難しい状況でも、自社の信用力に依存せず資金を確保できる点が大きな利点です。
一方でデメリットもありますので、デメリットを理解し、適切な判断を行うことが重要です。利用を検討する際には、メリットとデメリットを十分に比較し、自社の状況に最適な方法を選ぶようにしましょう。
